コラーゲン産生促進作用の評価
コラーゲン産生促進作用の評価
コラーゲンとは
コラーゲンはタンパク質の一種で、真皮や靭帯、軟骨、骨、腱等に存在し、ヒトの全タンパク質の約30%を占めています。真皮の乾燥重量の約70%はコラーゲンであり、これは真皮中に存在している線維芽細胞によって合成されています。力学的な強度と若干の弾力性により、肌に弾力やハリを与えています。
試験方法
正常ヒト線維芽細胞に被験物質を48時間暴露したのち、染色液(シリウスレッドおよびファストグリーン)を用いて細胞内のコラーゲンおよび非コラーゲンタンパク質を染色し、細胞内のコラーゲン量を定量する試験です。
■試験の流れ
【①予備試験】
24時間前培養したヒト線維芽細胞に被験物質を48時間暴露
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MTT法により細胞生存率を求め、細胞に影響を与えない被験物質濃度を確認
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【②本試験】
ヒト線維芽細胞を試験用プレートで24時間培養
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被験物質を混合した培地に交換し、48時間培養
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細胞を染色し、コラーゲンおよびタンパク質を抽出
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吸光度を測定し、総タンパク質量当たりのコラーゲン量を求める
測定例
サンプル:ビタミンC(アスコルビン酸)
ビタミンCを添加しない場合に比べ、添加することで細胞の産生するコラーゲン量が約1.2倍増加することが確認されました。
この試験で分かること
被験物質を与えられた細胞がコラーゲンを活発に産生するようになった場合、その被験物質はシワやタルミなどを改善できる可能性を示しています。
まずは細胞でコラーゲン産生促進作用を確認し、その後実際にヒトに対して試験するといったスクリーニング試験としても活用して頂くことができます。
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